ブログ
うつ病は再発率が高い疾患です
カウンセリングが再発予防にできること
うつ病は、多くの人が一度は経験する可能性のある精神疾患ですが、その特徴のひとつに「再発率の高さ」が挙げられます。
初めてうつ病を経験した人の約半数以上が、数年以内に再発すると言われており、再発を防ぐことが治療・支援の大きな課題となっています。
そこで重要になるのが、薬物療法だけでなく、こころのケアを支えるカウンセリングの存在です。
本記事では、うつ病の再発の特徴と、その予防・対応にカウンセリングがどのように役立つのかを詳しく解説していきます。
うつ病の再発率はなぜ高いのか?
うつ病の再発率は非常に高く、医学的な研究では以下のような数字が報告されています。
- 1回目のうつ病発症後、約50%の人が再発を経験
- 2回目の再発後は、再発率がさらに高まり約70〜80%に達する
- 3回目以降は再発率が90%以上に上昇するケースもある
このように、一度うつ病になると再発しやすい病気であることは、治療の重要な視点です。
なぜ再発しやすいのか、主な理由を見てみましょう。
脳の神経伝達物質の不安定さ
うつ病は、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで起こります。
治療によって症状が改善しても、神経の働きが完全に安定するまでには時間がかかる場合が多く、ストレスや生活の変化によって症状がぶり返しやすいのです。
認知の歪みやネガティブ思考の残存
うつ病の方は、完治後も「自分は価値がない」「どうせ失敗する」などのネガティブな思考パターン(認知の歪み)を持ち続けることがあります。
こうした思考が再び気分の落ち込みを招き、再発につながるケースが多いです。
ストレスや生活リズムの乱れ
仕事や人間関係、家庭環境などのストレスが解消されないままだったり、睡眠や食事のリズムが乱れていたりすると、うつ状態に戻るリスクが高まります。
自己管理の難しさ
うつ病の再発を防ぐためには、体調や心の状態に敏感になり、早期に対処することが必要ですが、セルフケアが難しく感じる人も多くいます。
うつ病の再発予防におけるカウンセリングの役割
再発率の高さを踏まえ、カウンセリングは単なる「話を聴く」だけではなく、再発を防ぎ、健康な生活を維持するための実践的なサポートとして機能します。
具体的に、カウンセリングでできることを解説します。
1. ネガティブな思考パターン(認知の歪み)を見つけて改善する
うつ病の再発で最も大きな要因の一つが、ネガティブ思考のくせです。
認知行動療法(CBT)は、こうした考え方のクセに気づき、より現実的で肯定的な思考へと修正していく心理療法として高い効果が認められています。
カウンセラーは、否定や批判をせず、本人が気づけなかった思考の偏りを一緒に整理し、思考のクセを変えていく手助けをします。
2. 生活リズムの安定をサポートする
睡眠・食事・運動といった基本的な生活習慣の乱れは、うつ病再発の大きなリスク要因です。
カウンセリングの中で、無理なく続けられる健康的な生活習慣の工夫を一緒に考え、日々のペースを整える支援を行います。
例えば、寝る時間を一定に保つ、適度な運動を取り入れる、食事のバランスを見直すなどです。
3. ストレスや感情のコントロール法を学ぶ
ストレスはうつ病再発の最大のトリガーです。
カウンセリングでは、ストレスを感じたときの具体的な対処法(コーピング)や、感情を安全に表現し解放する方法を学び、心の負担を軽減する練習をします。
4. 再発の兆候を早期に察知できる力を育てる
再発は初期段階での気づきが非常に重要です。
カウンセリングを通じて、自分の体調や感情の変化を細かく観察し、違和感や不調を早めに自覚できるようにサポートします。
兆候を感じたらすぐに専門家や医療機関に相談する習慣づけも促します。
5. 自己肯定感を高める支援
自己肯定感の低さは、うつ病再発を招くリスクを高めます。
カウンセラーは、本人の強みや価値を一緒に見つけ出し、自信を回復していく練習を重ねることで、再発予防の基盤づくりを支援します。
カウンセリングが「安心して話せる場」であることの重要性
うつ病の再発予防には、心理的な安心感が欠かせません。
誰にも理解されない孤独感や不安を抱える方が多い中、カウンセリングは否定せず、受け止め、共感しながら話せる貴重な居場所になります。
話すことで感情の整理が進み、自己理解が深まるとともに、精神的な負担が軽減される効果もあります。
再発リスクを下げるためにカウンセリングは継続が鍵
うつ病の再発予防は、一時的な治療だけでなく、長期的なサポート体制が重要です。
NEEDROOMのカウンセリングは、症状の回復段階だけでなく、その後のセルフケアや生活支援まで、継続的に寄り添うサービスを提供しています。
継続したカウンセリングにより、困ったときにすぐ相談できる関係を築き、再発の早期発見や迅速な対応が可能になります。
ご家族や周囲のサポートも再発予防に不可欠
うつ病は本人だけでなく、家族やパートナーの理解・支援が回復と再発防止の大きな力となります。
NEEDROOMでは、本人だけでなくご家族向けのカウンセリングや相談窓口も設けており、病気への理解を深めるとともに、コミュニケーションのコツや対応方法を一緒に考えます。
まとめ:うつ病の再発予防にカウンセリングは不可欠なパートナー
うつ病は再発率が非常に高い疾患であるため、再発予防に向けた継続的なケアが必要です。
カウンセリングは、薬物療法を補い、心理的な側面から再発を防ぐ大きな力となります。
- ネガティブ思考の修正
- 生活習慣の改善
- ストレス対処法の習得
- 再発兆候の早期発見
- 自己肯定感の向上
これらのサポートを通じて、うつ病の再発リスクを下げ、健康的な毎日を取り戻すお手伝いをします。
NEEDROOMでは、オンラインで全国どこからでも安心して利用できる環境を整えています。
「またつらくなったらどうしよう」そんな不安を抱えている方も、一人で抱え込まずに、ぜひ一度カウンセリングをご検討ください。
あなたのこころの声に寄り添い、共に歩むパートナーとして、丁寧に支援いたします。