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短期精神病性障害には医療とカウンセリングの併用が効果的です
短期精神病性障害(Brief Psychotic Disorder)は、突然の幻覚、妄想、混乱、言動の異常などが現れる精神疾患です。症状は激しくても、数日から1か月以内に回復することが特徴で、うつ病や統合失調症とは異なり比較的短期間で終息することが多いとされています。
しかし、「すぐに治るから大丈夫」と安心しきるのは禁物です。急激なストレスや心理的なトラウマが引き金になることが多く、医療による安定化とカウンセリングによる再発予防が両立されてこそ、本当の意味での回復と安定が望めます。
短期精神病性障害とは?
短期精神病性障害は、以下のような症状が突然現れることが多いです:
- 幻聴や幻視(実際には存在しないものが見える・聞こえる)
- 妄想(監視されている、誰かに狙われていると思い込む)
- 思考や言動の混乱(支離滅裂な会話や衝動的な行動)
- 強い不安や怒り、恐怖などの感情の爆発
このような症状は突然現れ、本人も周囲も驚くことが多いのが特徴です。発症の原因は極度のストレスや、心理的ショック、時には出産後(産後精神病)などが関係することもあります。
医療による安定化とカウンセリングによる再発予防
薬物療法による初期対応
強い妄想や混乱がある場合は、精神科での診察と抗精神病薬などによる安定化が必要不可欠です。短期的に入院が必要になるケースもありますが、多くは数週間で回復に向かいます。
カウンセリングが果たす役割
症状が落ち着いたあとも、「また再発するのではないか」という不安や、急な発症によるショックが残ることがあります。そこで必要なのが、心理的な整理や再発防止を目的としたカウンセリングです。
カウンセリングでできること:
- 発症のきっかけとなったストレス要因の整理
- 感情のコントロールやストレス耐性の強化
- 家族との関係性の調整やサポート方法の共有
- 再発の兆候を早期に察知する自己理解の促進
- 自己否定感や社会復帰への不安への対応
医療とカウンセリングを両立するメリット
1. 単なる「自然回復」では終わらせない
短期精神病性障害は一度回復しても、環境やストレスの影響で再発するケースもあります。単に症状が治まるのを待つのではなく、「なぜ起きたのか」「どう防ぐか」を考えることで再発のリスクを減らせます。
2. 精神的ダメージのケア
激しい幻覚や妄想を経験したことで、自信を失ったり、対人関係が怖くなる人も多いです。カウンセリングでは、自己肯定感を取り戻し、安心して日常生活に戻る準備ができます。
3. 家族との関係をサポート
突然の発症に驚き、どう接していいか分からなくなる家族も少なくありません。カウンセリングではご本人だけでなく、家族へのサポートやアドバイスも提供し、支援体制を整えていきます。
NEEDROOMでの対応
NEEDROOMでは、短期精神病性障害をはじめとした一時的な精神症状にも対応した心理カウンセリングを行っています。初期の混乱が収まった後も、不安の軽減、ストレスの整理、社会生活への復帰支援を丁寧に行い、再発防止を目指します。
また、オンラインカウンセリングにも対応しているため、体調に合わせて無理のないペースで相談いただけます。
まとめ
短期精神病性障害は「一時的な病気」といわれる一方で、深刻なストレス反応であることには変わりありません。症状が落ち着いた後にこそ、心の整理や再発予防が必要です。
医療で身体と脳の状態を安定させ、カウンセリングで心の回復を支える。この両立が、あなたの人生の安定と安心につながります。
突然の不調に戸惑っている方、再発が怖いと感じている方、どう向き合えばよいか迷っているご家族の方も、ぜひ一度ご相談ください。NEEDROOMはあなたに寄り添い、安心して前に進めるサポートをいたします。