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子どもの注意欠如・多動症(ADHD)初期症状から困難期・回復までの道のり
注意欠如・多動症(ADHD)は、子どもによく見られる発達特性の一つで、「落ち着きがない」「忘れ物が多い」「順番が待てない」などの行動が目立ちます。ただし、これは本人の「わがまま」や「しつけの問題」ではなく、脳の働きに起因するれっきとした特性です。この記事では、子どものADHDの初期症状から、困難を感じやすい時期、そして支援を通じて成長・回復していくまでの流れをわかりやすくお伝えします。
子どものADHDとは?
ADHD(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)は、集中力の持続が難しい「不注意」、落ち着きがなく動き回る「多動性」、思いついたことをすぐ行動に移す「衝動性」という3つの特徴を中心とした発達特性です。小学校入学後など、集団生活が始まる頃にその傾向が目立ちやすくなります。
ADHDの子どもたちは、好奇心旺盛でエネルギッシュな反面、日常生活の中で失敗や注意を受ける機会が多く、自尊心を失いやすいこともあります。
初期症状の特徴
- 落ち着いて座っていられない、授業中に立ち歩く
- 人の話を最後まで聞けず、途中で話し出してしまう
- 忘れ物や物の紛失が頻繁にある
- 集中力が続かず、課題が終わらない
- 順番を待つのが苦手、我慢ができない
- すぐにイライラして感情が爆発することがある
保育園や学校の先生から「多動ぎみ」「落ち着きがない」と指摘されたことをきっかけに、受診・相談に至る家庭も少なくありません。
困難期(急性期)の特徴
- 集団生活でのトラブルが増え、友達との関係がうまくいかない
- 授業に集中できず、学力が伸び悩む
- 叱られる機会が多く、自己肯定感が低下する
- 家庭内でも親子関係がギクシャクしやすい
- 叱責や誤解が積み重なり、「問題児」とみなされてしまうこともある
ADHDの特性そのものが問題なのではなく、それが理解されずに孤立してしまうことが、大きな困難を生む要因です。
サポート・治療の方法
- 環境調整
座る場所を配慮する、タスクを細かく区切る、視覚的なサポート(タイマー・スケジュール表)を活用するなど、特性に合った学びの環境を整える。 - ペアレントトレーニング
親がADHDの特性を正しく理解し、効果的な声かけや対応法を学ぶことで、家庭での対応力が高まります。 - 薬物療法
小児科や児童精神科で、必要に応じてメチルフェニデート(コンサータ)やアトモキセチン(ストラテラ)などが処方されることもあります。 - カウンセリング・プレイセラピー
子どもが自分の気持ちを表現したり、対人関係を学んだりできるように、遊びを通じて支援を行う方法も有効です。
回復期・成長へのステップ
- 子どもの「できたこと」を具体的に褒めて、自信を育てる
- 失敗しても「どうすればうまくいくか」を一緒に考える習慣をつける
- 得意なことや興味のあることを伸ばすことで、他の困難をカバーできる
- 学校や家庭、支援機関が連携して「安心できる居場所」をつくる
ADHDの子どもは、適切な理解とサポートがあることで、のびのびと個性を発揮して成長することができます。
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