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2025-07-30 12:32:00

カウンセリングは多種多様です――あなたに合った形を見つけるために

「カウンセリング」と一言で言っても、実はさまざま

「カウンセリング」と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべますか?

  • 悩みを相談する場所
  • 心の病気の人が行くところ
  • 話をただ聞いてもらうだけ
  • 精神科や心療内科の一部

このように、「カウンセリング」に対する印象は人それぞれで、しかも少し誤解されていることも多いのが現実です。

実は、カウンセリングにはさまざまな種類やアプローチがあり、目的や内容、進め方も大きく異なります。

そのため、「カウンセリングを受けたい」と思ったときに、自分に合ったスタイルを見つけることがとても大切になります。

この記事では、「カウンセリングの多様性」について分かりやすく紹介しながら、どう選べばよいかのヒントもお伝えします。

カウンセリングの種類はこんなにある

一口に「カウンセリング」といっても、実際には以下のようにいろいろなスタイルがあります。

1.来談者中心療法(傾聴型カウンセリング)

「話を聴いてもらうこと」を大切にした基本的なカウンセリングです。
カール・ロジャーズという心理学者が提唱した方法で、否定も助言もせずに、共感的に話を聴くことを重視します。

  • 自分のペースで話したい人
  • 話を整理したい人
  • 安心して感情を出したい人

に向いています。

2.認知行動療法(CBT

「考え方のクセ」や「行動パターン」に注目し、現実的な問題解決や気分のコントロールを目指す方法です。
うつ病や不安障害、パニック障害、強迫症などに対してエビデンスが豊富です。

  • 考えすぎてしまう人
  • ストレスに対処する方法を学びたい人
  • 論理的に整理したい人

に適しています。

3.精神分析的カウンセリング

過去の経験や無意識にある感情に焦点を当てる深掘り型のカウンセリングです。
時間をかけて心の奥を探るため、長期的な関わりになることが多いです。

  • 自分の内面とじっくり向き合いたい人
  • 人間関係の根本的なパターンを見直したい人

に向いています。

4.構成的グループエンカウンター

数人のグループで行うカウンセリングで、他者との関わりを通じて気づきを得ることを目的とします。
学校や企業で実施されることも多く、自己理解や他者理解を深める体験ができます。

  • コミュニケーションが苦手な人
  • 自分の強み・弱みに気づきたい人
  • 対人関係を改善したい人

におすすめです。

5.キャリアカウンセリング

進路・転職・職場での人間関係など、「働くこと」に関わる悩みに特化したカウンセリングです。
国家資格キャリアコンサルタントが対応することもあります。

  • 仕事に悩んでいる人
  • 将来の方向性が見えない人
  • 働き方を見直したい人

には特に有効です。

6.オンラインカウンセリング

近年増えているスタイルで、ZoomLINE、電話などを使った非対面のカウンセリングです。
場所や時間を選ばず、全国どこからでも受けられるのが大きなメリットです。

  • 外出が難しい人
  • 子育てや介護で家を離れられない人
  • 地方に住んでいて選択肢が少ない人

にとっては心強い手段です。

カウンセラーの考え方もさまざまです

カウンセリングのスタイルだけでなく、カウンセラー自身の価値観やアプローチも多種多様です。

  • 「共感を重視する人」
  • 「現実的なアドバイスをする人」
  • 「感情に焦点を当てる人」
  • 「論理的に整理する人」
  • 「スピリチュアルな考え方を取り入れる人」

など、本当に幅広いです。

だからこそ、「どこでも同じ」「カウンセラーはみんな同じ」と思わず、自分にとって信頼できる相手を選ぶことがとても大切になります。

「合わない」と感じたら、変えていいんです

カウンセリングには相性があります。
いくら実績のあるカウンセラーでも、「なんとなく合わない」「話しづらい」と感じることはあります。

そんなとき、「自分が悪いのでは」と思わないでください。
合わないのは相性の問題であり、あなたのせいではありません。

合わないと思ったら、他のカウンセラーを試してみる。
これも立派な自己決定であり、回復のための大切な行動です。

私たちのところでも、「以前別のカウンセリングを受けていたけど、しっくりこなかった」と言って来られる方は珍しくありません。

いろいろ試して、「ここなら話せる」と思える場所を見つけること。
それが最初の一歩になります。

自分に合ったカウンセリングを選ぶためのヒント

どんなカウンセリングが自分に合っているか分からないという方のために、いくつかのヒントを紹介します。

1目的をはっきりさせる
 例:「つらさを和らげたい」「将来を考えたい」「不安をなくしたい」など

2話したい内容に合った専門性があるかを調べる
 例:うつ、不安、人間関係、発達、子育て、職場など

3話し方や雰囲気が合うかをチェックする
 ブログやSNS、写真、話し方のトーンから雰囲気を感じ取ってみましょう

4初回相談を活用してみる
 1回だけでも話してみることで、相性が分かることがあります

5迷ったら、複数を試してみる
 「この人じゃないといけない」と思い込まず、選択肢を持つことが大事です

私たちのカウンセリングも「その一つ」にすぎません

私たちのカウンセリングルームでは、

  • 丁寧に話を聴くこと
  • 問題を一緒に整理し、必要があれば提案やアドバイスをすること
  • 相手のペースを大切にすること

を心がけています。

ですが、それがすべての方に合うとは限りません。

だからこそ私たちは、無理に引き留めたり、押しつけたりすることはしません。
その人にとって最適な場所が見つかることを、心から願っています。

まとめ:カウンセリングは「選んでいい」「探していい」

カウンセリングにはたくさんの種類があります。
だからこそ、「合わなかったからダメだった」と思わず、あなたに合う場所を探していいのです。

話し方、方針、雰囲気、専門分野どれをとっても同じものはひとつもありません。
あなたが「ここなら安心できる」と思える場所こそが、今のあなたに必要なカウンセリングです。

誰かに相談してみたいと思ったとき、たくさんの選択肢があることをどうか知っていてください。
そして、自分で選ぶという小さな一歩を、大切にしてください。

 

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